第4章 告白と返事
「…別に、作り笑いされたって嬉しくないでしょ」
「心から笑わせてやりたいんだよ、寧々をな」
「無理な話ね」
不毛な会話はそれでも続いて、五条くんの受け持った任務の話になった。
「…でその時、呪霊がいきなり仲間を呼んでな?でも、どんだけ呼んでも増援がこねぇの。だって、俺が先に倒してたから。くーっ、カッコいい仕事のできる男素敵〜って思っただろ?」
五条くんは本当に話したいことが沢山あったらしく、30分経っても通話を切る事ができなかった。
楽しそうに話している途中にぶった斬ってもよかったのだけど、なんだか今日は気分じゃないから止めた。
「そんなに張り切る任務でもなさそうだけど」
「寧々が頑張ってって言ってくれたからな」
「言ってない」
五条くんはところどころ記憶が改竄されているらしく、私の応援のお陰で頑張れたのだと言い張った。
「五条くん負けないで〜、怪我しないで〜、元気なまま帰ってきて〜ってテレパシーが来たんだよ」
「送ってない」
あの廃工場での任務の時は思ったけど、五条くんには言ってないから知らないはずなのに。