第4章 告白と返事
好き合った本当の恋人同士だったら、『私も〜』なんて返すのかしら。
「とにかく!俺は寧々に話したいことがいっぱいあんの!」
「私はないけど…あっ」
一応、今日の夏油くんのニセ告白のことは報告しておいた方がいいのかしら。
「夏油くんに告白されたわ」
「あ゙ぁ?」
「正確にはカマをかけられたのだけど。夏油くんは五条くんが私に告白した後のことが知りたかったらしいの」
「んだよ、焦ったわ。傑には勝ち目ねぇもん。それでも俺は全力で寧々を死守するけどな?傑には色々と相談してたんだよ」
「色々って?」
「そ、それはー…アレだ…、アレだよ、告白の仕方とかメールの文章とか相談乗ってもらってた…」
「意気地なし」
「仕方ねぇだろ!初恋だったんだから!寧々が誰にも言うなって言ったから、傑には告白の結果聞かれてもはぐらかしてたんだよ!」
「振られたって言えば、丸く収まったんじゃない?」
「それは俺のプライドが傷付くだろ!男心は繊細なんだ!」
『俺に会えなくて寂しいからって泣くなよ?』なんて宣っていた方が、分かりやすい泣き真似をするのね。