第3章 任務と楽しい思い出
「分身だってそれなりに数がいるかもしれねーんだぞ!?」
「だったら全部集めるまでよ」
今度こそ、全部を消し去る。
私にはそれが出来る、それくらい出来なきゃ復讐なんて夢物語になってしまう。
「雑魚ども…集いなさい…」
右手のひらを自分に向けて、親指から順番に折りたたんでいく。
全ての指が折りたたまれて握り拳となる。
「ここじゃ狭いわね、外に出るわ」
「俺の術式でまとめて瞬間いど「五条くんは自分で出てきて」
置いてけぼりにするわけじゃないけど、屋根のない屋外の方が戦いやすそうだから。
私が呪力を込めて転移を発動させると、無数の腕を持った無数の呪霊もろとも、屋外に現れた。
「索敵に瞬間移動って十分強いと思うんだけど、俺にも守らせてくんない?」
遅れをとることなく私の隣に瞬間移動した五条くん。
「私の任務なんだから好きにさせてよ」
「俺の任務は寧々に怪我させないことなんだよなー」
「怪我なんかしない。五条くんに流れ弾が当たるかもしれないけど」
「それって寧々なりの冗談?」
冗談?そんなわけないでしょ?