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〖呪術廻戦〗大人しく抱かれてろ【R18】

第10章 知らない女の子と五条くん




「せっかく話しかけてくれたのにごめん。見ての通り彼女が不安がってるから、ここまでにしてくれる?」


同じ笑顔という形容でも、私にだけ向けた表情とは違う。


苦い顔を押し潰すような、明らかに何かを上塗りしようと作り上げた嘘っぱちの笑顔。


「ご、ごめんね…っ、私、空気読めなくて…っ」


あ、泣きそう…そう思った時には既に体の向きを変えて、顔に手を当て立ち去っていく。


これで良かった……とは思わない。


五条くんが宣言してくれたら…それは近い形で叶いはしたけれど


今、私が安堵してしまったら、私は悪い人になる。


いっそのこと優越感に浸りでも出来たら、その方がことのほか楽だったでしょうね。


チラリと、ほんの少し視線を配れば、両手で顔を覆って肩を大きく振るわせる女の子と


それを必死に宥める友人の姿が視界に入る。


「寧々、俺は「寧々は悪くないよ。悪くない、大丈夫だよ」


「硝子…」


悪友…解を紐解き過ぎて、理解をし過ぎた…私の親友。


大きく肩を揺らす女の子と未だ足が小刻みに震える私。


「悪いのはさ…」


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