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〖呪術廻戦〗大人しく抱かれてろ【R18】

第10章 知らない女の子と五条くん




手放して欲しくなんかないの。


私も…手を離すような真似はしないから。


「お待たせいたしました。ハンバーグランチでございます」


なんとなく…で流しきれなかった空気を両断してくれたのは、またしても提供に来た店員さんだった。


「お、美味そう!ありがとうございます」


腹ペコの五条くんは店員さんに丁寧にお礼を告げると、ナイフとフォークを持ってハンバーグにがっついた。


私の反応を見ていて、退屈はしていなかったでしょうに。


ただ…食事が待ちきれなかったのでしょうね、鉄板にのったデミグラスソースのかかったハンバーグを大きな口で頬張った。


「硝子チョイスも悪くないな、うめーわ」


「だったらもっと味わって食べなよ。犬みたいだよ、五条」


「は?寧々の犬なら大歓迎だけど」


「こんなワガママな犬、捨てるに決まってるわ」


手放しても…私のところに帰ってきてくれる…そんな驕りがあった。


もし…万が一のことだけれど、私が五条くんを突き放しても…五条くんは私のことを…。


今までも何度も拒絶を示したのに、五条くんは私の隣にいてくれた。


居続けてくれた…それが当たり前だと錯覚してしまうくらいに。



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