第10章 知らない女の子と五条くん
硝子が店員さんを呼び、全員分の注文を済ませる。
五条くんは「オムカレー!」と連呼したものの、硝子に「ハンバーグで大丈夫です」と両断された。
「飲み物先でお願いします。このクズは無視でいいんで」
店員さんは困惑しながらも、ハンディで注文を取り厨房に戻った。
「寧々は俺とお揃いが良かったよなぁ!?」
「別に私はオムカレーを食べられたらそれで…あっ、デザートを頼むのを忘れていたわ」
「寧々、甘いもの好きだよねぇ。私は食べられないけど」
メニュー表を見返して、色とりどりのスイーツを眺める。
このお店自慢の商品は、青空のようなスッキリした色のゼリーと雲のように真っ白なホイップクリームが使われたパフェ。
店の外観やテーマをそのまま落とし込んだ看板商品だ。
「お待たせいたしました。こちらドリンクでございます」
タイミングよく飲み物の提供に来た店員さんに追加の注文をする。
「すみません、食後にこの青空パフェも追加でお願いします」
「俺もひとつ「こっちにはジャンボパフェでお願いしますー。以上で」
「硝子!?俺は寧々と「はい、以上で大丈夫です」