第6章 クッキーとゼリー
自販機だけじゃ揃わないものばかり。
「わざわざコンビニに行って買ってきてくれたの?優しいのね、ありがとう」
「ダッシュで行って帰ってきたから安心しろよ?またすぐ添い寝してやったし」
頼んだわけではないけど、添い寝も含めて…気持ちが嬉しかった。
私の隣にいようとしてくれて、ありがとう。
「水だけじゃなくて何か食うか?つってもあの気味悪い野郎が持ってきたクッキーは俺が食っちまったけど」
「元々捨てようと思ってたから問題ないわ。そうね…ゼリーをいただいてもいい?」
「おう!ミカンと白桃とぶどうと…ん?これよく見たらヨーグルトだな、こっちは杏仁豆腐…」
水族館のお土産コーナーでペアグッズを根こそぎ買う人だもの。
コンビニにあったありったけのゼリー(違うものもあるようだけど)を買ってきたのね。
「パウチに入ったのをもらってもいいかしら」
沢山あるゼリーの中でもゼリー飲料なら食べやすいし。
「あ?これはダメだ」
「なんでよ。五条くんが買ってきたんでしょ」
「絶対にダメだ。他のにしろ」