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A3! 総監督の友達兼右腕

第1章 春組『出会い』


談話室に入ってソファに座る。


「雨国来てくれてありがとう!」


そう笑ういづみは変わらなすぎて笑ってしまう。
好きな事で充実してるんだろうな。

それから2人でいづみが監督になった経緯とか昔の話とか今の話とか、何時間も話した。


「てか良いなぁ。借金が多すぎるにしても劇に関わる仕事が出来るとか…。羨ましい」


「うん。でもお給料はほぼ出ないからね…。それに雨国は仕事しすぎなんだよ。どうせまたしなくて良い仕事とか請け負っちゃってるんでしょ」


伸びをする私の肩を叩いてくる。これには図星すぎて苦笑いをするしかなかった。

2人で笑っていると談話室のドアが開いた。


「監督…っと、お客さんが居たんですね」


…外見の特徴的にこの子は、


「綴くん?」


脚本家も志望している子だよね。面倒見がいいとか何とか…。

綴くんは目を丸くして私を見た。


「え、...俺の事知ってるっすか?」


思い出そうと必死になる彼を見て私も笑っているといづみが綴くんに言った。


「この人は雨国って言って私の友達。今さっき皆の名前教えてたんだ」


「ああ、そうだったんですか。…それで、今日の晩飯無しっすか…?支配人から今日は監督のカレーって聞いたんすけど」


そう言われて2人して時計を見る。するととっくに7時を回っていた。


「やばっ...!雨国手伝って〜!!」


「はいはい」


慌てて立ち上がってバタバタと台所に走るいづみに着いていった。


そして間もなくプロ並みカレーができた。
いづみは納得していない様子だったけど。

机に運んでいると知らない人達が3人もいた。

咲也くんと綴くんはまだ台所にあるカレーを運んだりして手伝ってくれる。

シトロンさんは私をキラキラした目で見ていて真澄くんは見向きもせずにいづみを見ている。
至さんは私を見てニコッと微笑んだ。

なかなか個性強そうだな。

一緒にご飯を食べさせてもらうと皆私に気を使っているような気がしたから早めにご飯を食べ終えた。

…暇だし食器を洗って中庭に行くことにしよ。


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