第2章 添い寝の秘密
次の日、ぼんおらについて話す会には、僕とMENの他に、おんりーも加わっていた。
「おらふくんがぼんさんの部屋に?」
僕の話を、終始信じ難いみたいな顔をしたおんりーが、聞き終えた後に言った言葉だった。
「そうみたいなんだよね。おんりーは何か知らない?」
「知ってるも何も、自分早く寝てるんで」
僕が問えば、予想していた通りのおんりーの回答。その向かいでMENがはははっと笑った。
「あれじゃないですか? もし添い寝して欲しいと思ってても、おんりーには頼みづらいんじゃない? 早く寝てるから」
「だからって、ぼんさんに頼む?」
MENの言葉に僕がそう言えば、それもそう、と返ってくる。だったら俺でもいいのになんて言うものだから、ぼんさんと添い寝するのかと聞いたら、なんでぼんさんなんですかと冗談笑いで即答した。
「じゃあ、おらふくんに頼まれたら添い寝するのか、MEN」
「うーん、しないっすねぇ」
僕の質問に、なぜかぼんさんとは違って少し渋りながらMENは答えた。おらふくんがみんなに好かれているのは知ってはいるけれど。なんなら僕もおらふくんの好感度は高い。
「おんりーはどう? おらふくんに頼まれたら添い寝する?」
「あー、う〜ん……」おんりーはかなり躊躇った。「でも、おらふくんが何か悩んでいるなら、助けたいとは思うけど」
それはおんりーらしい回答だった。つまり、おんりーはおらふくんに事情があって頼まれれば、添い寝くらいはするのかもしれない。
「ここは直接聞いた方がいいんじゃないです?」
MENが提案してきた。それもそうだね、と僕は頷く。
「もう一回ぼんさんに聞いてみるよ」
「いやいや、おらふくんの方ですよ」
「え?」と僕はMENの言葉に驚いたが、少し考えて納得がいった。「なるほど、そういうことか」
「おらふくんがぼんさんに気があるか聞くってことです?」
おんりーが確かめるように聞いてきた。僕はまた頷いた。
「本当はぼんさんのことを想っているのかもしれないし」
だとしたら、ぼんさんがただ単に鈍いということになる。別に恋愛は自由だけど、添い寝までして朝になったらいないなんて、そんな中途半端なことはよくないと、僕のお節介が囁いていたのだ。