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さよなら桃源郷(銀魂:銀時夢)

第6章 子守唄


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 番組を見る前に寝間着に着替えていた万事屋のメンバーは寝る準備にかかる。上の段が神楽、下の段が定春の寝床と化した事務所の押し入れから布団と枕を引っ張りだし、揚羽はそれらをソファへと持ってゆく。それを見届けた神楽と定春はそれぞれの段へ入ってゆき、寝る準備を整える。

 揚羽がソファで布団に包まるのを確認した菊は、床に座ってそのソファに軽く寄りかかる。銀時は向かいのソファに胡座をかいて座っていた。

 今か、今かと揚羽は菊の子守唄を期待した目で待ちわびる。そんな子供に苦笑しながらも、菊は優しく揚羽の頭を撫でながら歌い始めた。

「ねんねんころりよ おころりよ」

 菊の口から紡がれた子守唄は、江戸の代表的な歌だった。何の変哲も無く、上手い下手の関係ない普通の子守唄。しかし歌い手の優しい声が、静かな部屋に響く。
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