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さよなら桃源郷(銀魂:銀時夢)

第4章 あたたかな 〜銀時篇〜


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 頼るつもりは毛頭ないが、念のため情報集めにかぶき町の闇医者がいる『ホワイトジャック』やその他の医院へと足を運んだ。が、どうにも出来ない現状を再確認しただけだった。もう出来る事と言えば諦める事だけなのかもしれない。

 目的も無く銀時は重い足で歩み続けた結果、気付けば繁華街へと迷い込んでいた。

「困っているようだな、銀時。お前は何でも自分で抱え込み過ぎだ。ふん、今も昔もそういう所だけは変わらないようだな。悩み事があるのなら頼れる誰かに相談するのも一つの手段だぞ。どうだ? 今なら15%引きであの有名な占い師、太木数子が占っブベラ!!」

「ヅラァ、てめぇ何してやがる。」

「いや…、攘夷活動の資金稼ぎをだな…。」

 店の名前が縫われた、気色の悪いホットピンクの法被を羽織りながらチラシを配っていた桂小太郎に声を掛けられた。意識が他所へ行っていた銀時はほぼ条件反射で殴り飛ばしたが、改めて妙な勧誘をされていたと思うと、もう一発殴りたい衝動に駆られた。その衝動を押さえる理由が見つからず、銀時は遠慮なく桂をタコ殴りにする。

「いった!いった!おい、待て銀時!貴様いい加減にしっブベラ!!」

「うっせぇ!イライラしてっ時に怪しい勧誘してんじゃねぇ!つーか喋りかけんな!!」

「くっ、俺は知っていたぞ!いちご牛乳など軟弱な物を飲むからそんなに短期な性格になっていまったのだ! だからあれほど飲むなって言ったでしょう、んもう!!」

「お母さん!!? てゆーか、ぜってーいちご牛乳悪くねぇよ!今の話に関係ねぇよ!むしろカルシウム入ってんだぞ!飲んでるからこの程度でイライラがすんでんだよ!!…っもう、いい。俺ァ忙しいんだ。あばよ、ヅラ。」
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