第2章 そして貴方と出会った
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だからこれからも、姐さんの事よろしくね。銀兄さん。
この一言を耳にした銀時はへいへいと適当に流し、地上にたどり着いたエレベーターから降りて帰路につく。数分前とは違い、地上に上ればきゃっきゃっと揚羽ははしゃぎ始めた。それを注意しながら万事屋へ向かう。それでもあれは何、これは何、と揚羽は銀時を見失わないよう元気に走り回っていた。だんだんと煩わしく感じ、銀時は全面的に相手にしない事にする。
世界を楽しむ少女はそれでも目を輝かせながらかぶき町を見回していた。そんな少女を見て、銀時は揚羽の事を考える。今は無邪気に子供らしい好奇心を出しているが、思い出すのは吉原での揚羽の様子だった。