• テキストサイズ

さよなら桃源郷(銀魂:銀時夢)

第2章 そして貴方と出会った


「当たり前だ。あの子の未来が地上で保証されるなら、私が朽ち果てようとも構わない。」

「だから止せ! そんな事をしてもぬしが苦しいだけじゃ。未来ならわっちが保証すると何度も言っておる!」

「ツッキー、ちょっと黙ってろって。」

 何故こうも強情なのか。月詠はこれ以上に菊が苦しむ未来を阻止したかった。そんな想いで、危ない雰囲気に持って行く銀時に楯突く。

「銀時、ぬし、何のつもりじゃ!」

「良いからちょっとだけ黙っとけって。」

 しかし銀時は月詠の関与することを許さなかった。そして珍しく真剣な表情で菊に一言告げる。

「あんたの依頼、引き受けてやる。」

 それを聞いた月詠は言葉を無くした。逆に菊は依頼を受けた銀時に安堵し、堅かった表情を微かに和らげた。

「…ありがとう。金は、必ず渡す。」

「金はいらねぇ。」

「…は?」

 今度は菊が大いに拍子抜けする番だった。

「金はいらねぇ、っつたんだよ。」

「銀時、何を考えておる。」

「別に。ただこれ以上、稼ぐためにボロボロになってもこっちが目覚め悪ぃだけだ。けど、無償じゃねえ。ちゃんと代わりのモノは貰う。」

 代わりのモノ、と言われ菊は身構える。果たしてそれは自分で手に入れられる物なのだろうか。

「…何が望みだ。」

 恐る恐る銀時に代償を訪ねる。







「お前の命、この俺が貰う。」
/ 135ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp