第2章 TNTになった俺と傷つかない少女2
どういうことなんだ……?
俺は情報をまとめようと、少女がさっき言っていた言葉を思い出す。
あたし、何しても傷つかないから。
そういえば確かにそんなことを言っていた。だとしても俺がこんなに大ダメージなのに、全く痛くなかったはずもないんじゃないかと、俺はミウにもう一度聞いてみた。
「痛いところはないのか?」
「うん!」
ミウはにっこり笑って頷いた。無理をしているように見えないし、それどころか部屋の中を自由に動き回り、俺の爆発ですっかり焦げてしまったタンポポの燃えカスを集め始めた。
俺はさらなる状況を理解するため、ミウに質問を重ねた。
「じゃあ、俺が来る前には誰がここに来たんだ?」
「トラさん!」
ト、ラ……?
虎がこの小さな女の子と同じ部屋に閉じ込められていたというのか……?
「トラさんかわいかったんだけどね、ガオーってしてきたの。だからがぶってされちゃったけど、あたし傷つかないから、すぐに離れたの」
「おいおいおい……」
マジかよ、それ。
俺はこの状況をよく理解し始めようとしていた。ミウは構わずどんどんと話し続けた。