第7章 雪だるまドズル目線2
やってしまった。
今日も、暑いからと飼い主さんが仕事に行っている間、僕はカゴから出されて自由行動が許されていたのだが、今度はタンスを一部凍らせてしまったのだ。
「どうしましょう、ぼんさん」
飼育カゴでゴロゴロしてばかりのぼんスケルトンに相談するも、なーにしてるのさ、アナタは、とからかわれて終わり。僕は自分の雪を解かす方法がないから解けるのを待つしかないのだが、雪が解けたら中の服も絶対びしょ濡れだ。
「とにかく、まずは雪でも解かします?」
と言ってくれたのは、ベビーホグリンおんりーだ。そんなことが出来るのかと聞けば、バケツさえあれば、と返ってくる。
「あ、バケツなら僕のところにあるよ」
独特な訛りのある牛おらふくんが、そう言いながら普段は牛乳を入れているバケツをベビーホグリンおんりーに渡した。すると、ベビーホグリンおんりーは、ちょっと行ってきますと言ってどこかに出掛けて行った。