• テキストサイズ

【OP】GIFT

第5章 潜水艦と日常





「特訓?」
「うん。わたしも自分の身は自分で守れるようになりたいし」


戦闘後の艦の清掃をしながらペンギンくんやシャチくん、それにベポくんに話す。


「3人はローくんに特訓してもらったんだよね?」
「小さい頃な。まあ、今でもちょくちょくクルーの特訓見てくれてるけど」


ペンギンくんが言い、シャチくんとベポくんがうんうんと頷く。


「まあ、確かにリアも戦えた方がおれらも安心だよな」
「一段落したらまた潜水するから、中で出来るトレーニングとどういう特訓するか話し合うか」



ペンギンくんとシャチくんが言うとベポくんは「組手ならおれが相手するよ」と言った。


「「お前はリアにはまだ重たいから駄目!」」












掃除が終わり、ペンギンくんとシャチくんが艦内で出来る基礎トレーニングを教えに来てくれた。

まずある程度筋力をつけること。
体幹もしっかりしていたほうが体を動かす際にふらつかない。
あとは柔軟性。体が硬いと怪我の元になるらしい。


「力の差は仕方ない。リアは《白の一族》って言っても体の作りが丈夫とかでもないんだろ?ベポみたいに戦闘民族ってわけでもないみたいだし」


と、ペンギンくん。
そこら辺は特に両親に聞いたことはなかったけど、恐らく《白の一族》は戦闘民族ではない。特殊な能力を持って生まれるけど、わたしだって気温差で体調を崩したりするし、怪我をすれば治りだって特別早い訳でもない。
両手首の擦り傷だってつい最近治ってきてあとはシミのように残る怪我の痕跡が綺麗さっぱり無くなるのを待つ状態だ。



「だからまずは体幹を鍛えるのと、体の柔軟性を良くしよう。そしたら自ずと筋力も徐々についてくるよ」


シャチくんが説明を引き継ぎ、ペンギンくんも頷く。ベポくんはまだ組手するには早い、ということで今頃操舵室にいるはず。










トレーニングを2人に付き合ってもらいながら、気になっていたことを聞いてみた。


「最近、ローくんがよそよそしいというか…なんか前と違う感じするんだけど……」
「え?キャプテンが?」
「あー……言われてみればそうかも。リアにだけ」




/ 157ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp