第11章 一緒の仕事してみた
Fling Posse
飴村乱数(ファッションデザイナー)
「鈴森!探してたよ〜!今度僕たちのラップバトルで着る衣装の案一緒に考えて?」
貴方を見つけて抱きついてくる彼
あまりの大きな仕事に驚いているとあたかも当然のように話を進める彼を止める貴方
すると話を切られた事に膨れながら
「え〜、なんでぇ?僕は腕を信頼してる人にしかこんなこと頼まないもん。鈴森はこーんなにいっぱいの中から選ばれたのに嬉しくないの?」
手を広げて聞いてきます
『う、嬉しいですけど…。』
「じゃあ決まりだね☆じゃあここ、どうしたらいいと思う〜?」
満面の笑みでまた話し出す彼です
夢野幻太郎(小説家)
「…また締切に追われてるんですか貴方。」
いつものカフェで死に物狂いで原稿を書く貴方の向かいに溜息をつきながら座る彼
『私ダメダメですね…。先生はもう終わってるんですか?』
憧れの先生にそんな事を言われて泣きそうになりながら手を動かす貴方に彼はニコニコ笑顔で言いました
「いいえ?後ちょっとですけどね。」
その言葉に少し安心する貴方を見て彼は注文を始めました
「ブラック2つ、お願いします。……あ、貴方は早く書いてくださいよ?」
その言葉にハッとして書き出す貴方
彼は無意識なのか口元を緩めながら貴方を見つめています
…原稿終わっていないって嘘ですね?
有栖川帝統(ギャンブラー)
「ダブルゼロ…来い!」
『フルハウス……。』
彼と貴方の声が重なります
違う台で違うゲームをしている貴方達
しかしまたもや一緒に立ち上がりました
「『上がりだ!』」
お互いディーラーに勝てたらしいですね
「お、鈴森も勝ったのか!?」
『帝統も!?凄くない?強運すぎ!』
2人ではしゃいでいるのも束の間
彼はいつも通り1文無しに
「……今日も飯なしか。」
そう呟く彼に貴方はニヤリと彼を見ます
『私は勝ち続けたし…、コンビニ飯くらいなら奢ってあげるよ。』
「マジ!?よっしゃ!!」
無邪気にはしゃぐ彼に笑う貴方
彼は貴方の手を握ります
「ありがとうな、鈴森!今度は俺が奢るからな。」
夢の話だと期待しない貴方でした