第2章 依頼人
ムラサキさんに家まで送ってもらい、お礼を言う。
「ありがとうございました、ムラサキさん」
「依頼だからな」
「明日もお願いします」
「あぁ」
そう言ってムラサキさんは私に背を向け、帰って行った。
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「えぇえ!!?パーティ!?」
「そうよ、貴方、彼氏が出来たって言ってたじゃない」
「い、言ったけど…」
まさか、こんな話になるなんて…。ただのお見合い避けだったのに。←失礼
「ちゃんと出席するのよ」
「はーい…」
パーティと言うことを今日知った私だった。パーティは明後日のようでもう、場所とセッティングは終了済み。
「どうすんのよー!!!もうっ!!!」
ベットに寝転び、大声で嘆く。
「お嬢様、大声で叫ぶのはよして下さい」
そこに紅茶を入れた伊吹がやってきた。伊吹は私の世話係でいつも私のことを気にかけてくれている。