• テキストサイズ

《ハマトラ》Hikari-ヒカリ-

第2章 依頼人


ショッピングモールをあちこち見て回り、特に何も買わず、帰路についた。その間、ムラサキさんはずっと無表情のままだった。

や、やりずらい…

「ハマトラって皆さん、ミニマムホルダーなんですよね?ムラサキさんはどんなミニマムを持ってるんですか?」

「お前に言っても多分、分からないだろ」

「そ、そんな事ないですよ!!分かります!」

ムラサキさんの言い方にムカッと来た私は言い返す。私だってミニマムを持っているから。

「何故だ?」

「えっ…と、勉強しましたし!知り合いにだってミニマムホルダーいますし!」

「はあ…」

何故かため息をつかれた。子供っぽく言い返したことに呆れたのかどうかは分からないが、それでも言い返したかった。

「後で教えてやる」

「あ、後でって!そう言って教えてくれないんですね!」

「別に今じゃなくていいだろ?後でちゃんと教えてやる」

「ほんとですね?!」

「あぁ」

「約束ですからね?!」

「しつこいぞ」

どうやら嘘をつくつもりはないらしい。さっきまで怖いなどと思っていたが、いつの間にか消えていた。
/ 79ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp