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《ハマトラ》Hikari-ヒカリ-

第5章 学校の七不思議


「なあ、ナイス」

「ん?」

「ヒカリを見てないか?」

「いや?別の階だし、見てる訳ねーだろ」

それもそうだ…ナイスが見ているわけない。

「ちょっと探しに行ってくる」

「…ムラサキ」

「なんだ?」

「お前、いつからヒカリの事好きになったんだ?」

ニヤニヤしながら聞いてきたナイス。だが、それは特に問題ではなくその質問に驚いた。…いつからだと?

「どういうことだ?」

「そのまんまだよ」

俺がヒカリを好きになった…?自分でも気付かないうちに。

「行動、発言からしてそうとしか考えられない…だろ?」

「っ////」

ナイスに言われて理解した。今まで感じてきたあの気持ちは"好き"だと言うこと。ヒカリにはなんかしら惹かれるものがあった。

「探しに行くんだろ?」

「あぁ」

ナイスと二人して三階に上がり、慎重に辺りを見渡す。


********************


《ヒカリside》

「…くっ」

「やっと見つけたよ…」

暗い物置らしき部屋に連れ込まれ、私は誰もいない空間を凝視するしかなかった。確かに声はするのに姿が見えない。

「どこにいるのよ…」

「ふふふっ」

不敵に笑う誰か。

「私を捜してたの?」

「そう、まさかこの学校に来るとは思ってなかったがね…偶然に感謝しなければ」

すると倒れたままの私の目の前に突如、男性が現れた。背は高くもなく低くもない。だが、明らかに分かること…生徒ではない、そして確実にミニマムホルダーと言うこと。

「もしかして…この学校の先生…?」

「そうだよ、まあ仮の姿だけどね…君を捜していたんだよ、"世界を滅ぼす力"を持つ君をね」

「!!?」

一瞬、何を言われているのか分からなかった。いきなり何を言い出すかと思えば…そんな力は生憎持っていない。

「誰かと間違えているんじゃないんですか?そんな力持ってませんよ」

「君が気づいていないだけさ」

私に顔を近づけてきてにっこりと微笑む謎の男性。頬から首に指でなぞられる。

「や、止めてっ!!」

「ふふっ…人類にとって最も対抗出来ないものはなんだか知ってるかい?」

「?」

「自然災害だよ」
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