第3章 人探しと再開
ひとしきり再開を喜び、本題に戻る。
「お前ら、知り合いなのか?」
本題に入る前にムラサキさんが質問してきた。ムラサキさんの質問に簡単に答え、ハニーとスリーに今実行中の依頼を話した。
「ふーん…人探しねえ」
「こんな人、見掛けてない?」
携帯端末の画面をハニーとスリーに見せた。しばらく、二人共眺めていたが、諦めたように首を振った。
「知らないわ、こんな人」
「私達もさっき、こちらに帰ってきたばかりなのでな」
「そっか…ありがとう!ハニーとスリーに逢えて良かったよ」
「まあ、くれぐれも気を付けなさいよ、ヒカリ」
「分かってるよー大丈夫!今はムラサキさんが護衛役だから!」
ムラサキさんの腕をポンッと叩きながらそう言った。
「へえー一人で大丈夫なのかしら?」
「大丈夫に決まってるだろ」
ハニーは疑わしげにムラサキさんを見る。
「大丈夫だよ、ハニー!ムラサキさん、強いし」
「はいはい、それじゃあ、私達はこれからアートに逢わなきゃだからこの辺でね」
「うん!じゃあね!」
ハニーが話を切り上げ、お互い手を振りながら別れた。ムラサキさんは少し不機嫌そうな顔をしていた。
「ハニーの言葉に不満持ってるんですか?」
と気になったので聞いてみた。
「そんな訳ないだろ」
「ふふっ」
「何故笑うんだ」
最近、なんとなくだがムラサキさんの考えている事が分かってきた気がした。
…図星だったんだね、ムラサキさん