第2章 依頼人
次の日-
外でムラサキさんを待っているとほどなくしてやってきた。
「ムラサキさん!」
「どうした?」
私が慌ててムラサキさんに駆け寄るとムラサキさんは少し驚いたように目を見開いた。
「あの…ですね」
昨日あった話をかいつまんでムラサキさんに話すと…。
「…お前はバカなのか…」
「バカじゃないですよ!!私だって昨日知ったんですから!」
「そのパーティに出ろと…?」
「そうゆうことです…はい」
申し訳ない感情がぐるぐると渦巻く。急にパーティに出てくれと言われて心良く出てくれる人なんているだろうか…少なくともムラサキさんはそんな人じゃない気がした。
「…わかった」
「で、ですよね…やっぱり、無理ですよね………ん??えっ!!?」
今、わかったって言ったよね!!!
「いいんですか!?」
「しょうがないだろ」
「てっきり、嫌だとか言われるのかと…」
「依頼だからな」
「…」
また…それだ。全て「依頼だからな」で済ませてしまう。そんなに私のことが嫌いなのだろうか…いや、嫌いとかではなく依頼だから仕方なくやっていると言ったところだろうか。
…でも、せめて仲良くなるくらいはいいんじゃないの?