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エゴイスト達の飴玉【ブルロ短編/R18】

第22章 料理を二度と作らないと決めた日(千切・氷織・冴)【後編】


氷織羊

この場に居るのは辛い。そう思って逃げようと寝室に向かおうとすれば腕を掴まれてしまい、動けなくなり羊の方を振り向いた。


「ごめん…ごめん🌸。なんであないな言い方したんやろ。🌸が怪我するのがかなんさかい、苦手な料理無理にせんでええって言いたかったのに…」


震えている羊の言葉に私は目を見開かせていれば、羊は泣きそうな顔をしながら唇を噛み締めていた。そんなに噛み締めたら血が出ちゃうのに。


「僕が、🌸の料理もっと食べたいやら言うたさかい🌸は怪我したり苦手な料理無理に作ってる思て。なのに無理に作って笑うさかいそれにイラついてもうた」


そういえば、最近羊は「無理に作らんでええんよ?」と言っていたなと思い出した。あの言葉もさっきの言葉も私を心配していた言葉で、なのに私が何も言わないから彼をイラつかせてしまったのだろう。


『私ね確かに料理苦手だけどね、羊が美味しいって食べてくれるから嬉しくて作ってたの。だから無理に作ってなんかなかったんだよ?』
「ほんま?」
『うん。でも私もちゃんと言わなかったのが悪いね。ごめんね羊』
「僕もかんにん。あないな事言うて…許されるなら🌸のご飯食べたい」
『いいよ!今から直ぐに作るね!』


そう私が言えば羊は嬉しそうに笑ってくれた。この笑顔が見たいからまた作りたいと思ってしまうんだ。
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