第34章 結婚指輪を捨てた日(潔・蜂楽・千切)
蜂楽廻
喧嘩の勢いでめぐるに「結婚なんかしなきゃ良かった」と言われた。絶対言わないでほしい言葉をめぐるは平然と言ってきて、平然とお茶を飲んでいた。そんなめぐるにカッと来て思わず叫んだ。
『じゃあ離婚する!この指輪も要らない!!』
そう言って指輪をゴミ箱に投げ捨てた。
「何してんの🌸ちゃん!?」
慌てた顔しためぐるが駆け寄ってきたが知らない。
『めぐるが言ったんだよ?結婚なんかしなきゃ良かったて。じゃあもう指輪要らない』
「🌸ちゃん…」
『喧嘩の勢いだとしても言ってほしくなかった!』
そう言って私は寝室へと駆け込むと布団を被って丸くなった。涙は止まらずにずっとボロボロと零れていて、時折嗚咽を漏らしていれば寝室の扉が開く音がした。
「🌸ちゃん、ごめんなさい。俺、あんな事言って🌸ちゃん傷付けた。ごめんなさい…ごめんなさい」
めぐるは泣きそうな声をしながらそう呟く。でも返事をしていなかったらめぐるの嗚咽を漏らす声が聞こえたので布団から出ればボロボロと私と同じように泣いてるめぐるの姿。
「🌸ちゃんごめんね!ごめんなさい…!!もう言わないから…離婚したくない。指輪…付けてほしいッ!」
そう泣きじゃくるので思わず溜息をついてしまう。そしてめぐるの傍に行って彼の手に握られた指輪を取るとそれを左の薬指を付けた。
『もう言わないって約束する?』
「する!」
『じゃあ指切りね。次言ったら許さない』
「うん!ごめんね🌸ちゃん」
泣きながらめぐるは可愛い笑顔を浮かべた。