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《赤井夢》Happiness{R18}

第58章 褒美




「…美緒、早く行くぞ。」

『う、うん…じゃあしんのすけ君、行こっか。』

「俺、お姉さんと手繋いで行きたいー!!」

『あははっ、いいよ。
もうはぐれないようにしっかり繋いでおこうね!』

「やったあー!」

「…。」



…ムキになるな、相手は子供だろう。



頭ではそう分かってはいるが
俺の隣にいる美緒はその子供を可愛く思っているようで、5歳児の小さな手を優しく包むように手を握っている。


なんだかそれがすごく面白くなく、
俺は空いているもう片方の美緒の手を握った。



『っ、え…す、昴さん?』

「俺と手を繋ぐのは嫌なのか?」

『嫌じゃない、けど…しんのすけ君が見てるよ…?』

「別に構わんだろう。」



我ながら大人気ないとは思うが
こいつと手を握っていいのは俺だけだ。

子供だから仕方なく繋がせてやっているが
5歳児のくせに下心があるのは読み取れる…
だからこのガキには美緒は俺のだと
見せつけてやりたくなった。


そんな俺の考えに気づいているのか
そのガキは半歩前を歩きながら俺の方を睨んできている…。





「ねぇねぇお姉さんっ!お名前なんて言うの?」

『私?私は美緒っていうの。』

「美緒お姉さんかー!可愛い名前だね!」

『ふふっ、ありがとう。
しんのすけ君もかっこいいお名前だよ?』

「ほんと!?うれしいっ!!
美緒お姉さん!今度俺と2人でデートしない!?」




…このガキ、いい加減にしろ。

恋人である俺を目の前にして美緒をデートに誘うなんて
一体どういうつもりだ…



しかも美緒は本気にしていないのか
デートに誘われたにも関わらずニコニコと笑っていた。



「おい、美緒は俺の女だから
デートになど誘うんじゃない。」

『!!ちょっと昴さん…相手は子供だよ?
そんな間に受けなくても…』

「子供だろうが男は男だ。」



美緒に惚れている男を対処するのは
ただでさえ安室くんだけで手一杯なんだ…
これ以上敵が増えてたまるか。








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