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《赤井夢》Happiness{R18}

第58章 褒美


「失礼致します。本日の料理、楽しんで頂けましたでしょうか?」


『はい!とても美味しかったです。
…あの、間違ってたらすみませんが
スープには鴨の出汁を使ってませんでした?』

「!!その通りです…!
私はここで長い事オーナーシェフをやっていますが
気付かれたお客様はあなたが初めてですよ?」


『え…?そ、そうなんですか…?』


「彼女は普段から料理を作る機会が多いので
舌が肥えているんですよ、
私は全然気付きませんでしたからね。」



昴さんの一言でシェフの人は納得してくれて
なぜ気付いたのか深く突っ込まれる事はなかった。


…私もレストランでスープを作っていた時
同じ出汁を使った事があるなんて流石に言えないもんね……


挨拶を終えて
昴さんが飲みきれなかったボトルのワインを部屋に運んでもらうよう伝え終わった後で
私達はレストランを出て、エレベーターに乗り
宿泊するスイートルームに向かった。



昴さんは部屋に向かう時もさっきと同じように
腕を差し出しエスコートしてくれて…

そのスマート加減に私はずっと心がときめき、
昴さんが1人の王子様のように見えてきた。


でもこんな風に手慣れてる感があるのは
きっと今までにも多くの女性をエスコートした経験があるからなのかな…?



『…ねぇ、昴さん。』

「ん?」



最上階のエレベーターホールに着き
部屋に向かう途中で私は昴さんに声をかけた。



『あの、さ…私以外の女の人にもこんな風に腕組んで
エスコートしたことあるの…?
なんかすごく慣れてるみたいだから…』



こんな質問をする時点で
赤井さんと関係を持っていた過去の女性に嫉妬してるってバレてる気がする。

現に昴さんの顔をした赤井さんは
口元を緩ませながら私に顔を向けていた。



「仕事でパーティーに出席する時には何度かしたが
プライベートではお前が初めてだ。」

『ほんとに…?』

「ああ。仕事の時も相手は上司の女性だったし
俺より遥かに歳上だった。だから嫉妬する必要はない。」



…やっぱりバレてた。



『嬉しい…昴さんの初めてもらっちゃったね?』

「っ、そんな言い方するな馬鹿…」

『ふふっ』



私達は寄り添い合いながら通路を歩いて
Suiteと壁に書かれている部屋を見つけ、カードキーを翳して中に入った。






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