第9章 恐怖
最近の私は夜寝る前
いつもドキドキしながら赤井さんのことを考えている。
1人の夜は布団の中でずっと震えていたのに
同じ屋根の下に赤井さんがいるって考えるだけですこく安心するし
よく眠れるようになった。
赤井さんがいるだけでこんなに気持ちが落ち着くなんて…
やっぱり私…赤井さんのこと…
『……何考えてるだろう私。もう寝よう…』
自分の気持ちを自覚すると何だか目が冴えてしまい
ずっとベットの中でゴロゴロと寝返りばかりして
なかなか寝付けず…
気がつくとちょうど0時を回ったところ。
『赤井さん…もう寝てるかな?』
ゴロゴロし続けていたら今度は喉が渇いてしまい
水道の水でも飲みに行こうと思いベットから起き上がって寝室を出た。
キッチン付近にある扉を開けると
リビングの電気はもう消えていて…
赤井さんを起こさないように
できるだけ音を立てずにキッチンに入り、グラスに水を入れて喉を潤した。
使ったグラスを洗った後、
リビングの方へ目を向けると赤井さんは目を瞑って眠っていた。
彼の高身長では
私の家のソファーは少し小さくて足がはみ出してしまっている。
あんな体制で寝たって体が休まるはずないのに……
自分のことより私を優先してくれる赤井さんの優しさを痛感していると、赤井さんは少し寝返りを打ち、体にかかっていた毛布が下にずり落ちてしまった。