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《赤井夢》Happiness{R18}

第9章 恐怖




「…いつからなんだ?」

『1週間前からです…
誰かに尾けられていることに気づいて
ポストには時々、手紙と隠し撮りした写真が入れられてて…』

「見せてみろ。」




赤井さんに言われた通り、
近くの引き出しにしまっていた写真と手紙を出して手渡した。


…何か手掛かりを見つけようとしているのか
ジッと写真を見つめている赤井さん。


しかし、ストーカーからの愛の言葉が綴られている気持ち悪い手紙を見た赤井さんは、その手紙をグシャっと握り潰していた。





『あ、あかいさん…?』
「…悪い、つい力が入った。」



いや、ついって……


赤井さんは皺まみれになった手紙を封筒にしまい
私はそれを呆然と見ていた。





「ストーカーの犯人に心当たりはあるのか?」
『いえ…全くないです…』
「…そうか。」




赤井さんは何か考え込んでいるようで
私達の間には沈黙が流れ、時計の針の音だけが響く中
少し経つとようやく赤井さんが再び口を開いた。




「このまま放っておくわけにもいかないから
しばらくの間、俺がお前の身辺警護をする。」

『え……えぇ!?いやいや、そんなのいいですって!』

「何かあってからでは遅いだろう。」

『そうですけど…でも…
赤井さんだってお仕事忙しいんじゃ…?』




FBI捜査官だし、絶対忙しいはすだよね?
そんな人に警護してもらうなんて恐れ多いよ!





「確かに仕事の都合上、ずっとそばにいるのは無理だ。
だが、仕事終わりのお前を家まで送るくらいはできる。」

『でも…やっぱり悪いです…』




優秀なFBI捜査官に送迎なんてやらせられないよ…
そこまで迷惑かけるわけにはいかないし…。




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