第46章 心痛
「恋愛に正解なんてないのよ。
でも強いて言うなら、美緒が後悔しない選択をすれば
それが正解になるのかもしれないね。」
…後悔しない選択、か……
彼女のその言葉を聞いて
私はジョディさんとちゃんと話したい、という考えが1番に思いついた。
それに赤井さんにも…ちゃんと謝らないと、という気持ちでいっぱいになった。
「心配しなくても美緒なら大丈夫だよ。
一晩中悩んで眠れないくらい
その2人のことを大事に思ってるんでしょ?
あんたのその気持ち、絶対に伝わるって。」
『うん…そう、だよね…』
紗栄子のおかげで覚悟を決める事ができた。
2人に私の思ってることを全部伝えようと決心すると
胸の痛みが薄れていく感じがした。
『話聞いてくれてありがとう…
お礼に今日は奢るからデザートも頼んでいいよ!』
「ほんとに!?やった!」
やっぱり持つべきものは親友だなぁ…
デザートを奢るだけじゃ足りないくらいだよ…
気持ちがスッキリしたところで注文したランチが運ばれてきて
私達は食事を楽しんだ。
そして紗栄子がたくさんのデザートを食べ終えたところで
私達はお店を出た。
『今日は本当にありがとね。』
「いいのいいの!!
それより今度、美緒の彼氏紹介してね?
恋愛に興味なかったあんたを落とした男、
どんな人か気になるからさ!」
『うん…わかった!』
紗栄子とはそのまま店の前で別れて
私はジョディさんが滞在しているホテルに向かって歩き出した。
ちゃんと話す、と決めたから
すぐに行動に移そうと思い、緊張はするけど
覚悟を決めたから大丈夫…。
どんな結果になったとしても
紗栄子に言われたように後悔のない選択をしよう…!
ジョディさんと話した後は
工藤邸に行って赤井さんに会いに行こう…
許してもらえるかは分からないけど
赤井さんは優しいから話くらいは聞いてくれるはずだから…。
歩きながらジョディさんに電話をしようとしたところ
偶然、道端で昴さんに変装した赤井さんとジョディさんを見かけた。