第45章 久々 ✴︎
『できた〜!』
完成したところでタイミング良く赤井さんもお風呂から出てきて、私達は椅子に座ってご飯を食べる事にした。
「全部美味そうだな。」
『ふふっ、冷めないうちにどうぞ?』
今日のメニューはシーフードドリアとチキンのトマト煮込み、
カボチャのサラダとコンソメスープ…
全部私が得意な料理だ。
赤井さんは順番に全部の料理へ手をつけて食べてくれて
私の方を向いた。
「最高に美味いな…このドリアを食べるのも久しぶりだ。」
『ありがとうございます!』
「それにこのスープ…
かなり美味いから時間かけて作っただろ?」
『!!よくわかりましたね!
実はそれ、昨日の夜からじっくり煮込んで作ったものです。』
手の込んだスープは普段なかなか作れないから
今回は時間をかけて煮込んだ分、とてもいい出来になっているんだ。
『昔…パリで修行した時にこのスープを作って
レストランの総料理長に腕を認めてもらったんです。
そこから東京に帰ってきて副料理長を務めてました。』
あの頃は本当に大変だったけど
自分の料理の腕を認めてもらったことはとても嬉しかったから、赤井さんにもぜひ飲んで欲しかったんだ。
「今度、このスープの作り方教えてくれ。
俺も作ってみたい。」
『もちろんです!でも結構大変ですよ?』
「ならば余計に作ってみたくなる。」
…赤井さん、すっかり料理にハマってるなぁ。
恋人同士になってからも時々料理教室をやってるけど
赤井さんも料理の腕は上達してるし
苦手だと言っていた頃がすごく懐かしい。
私達は、会えなかった間の出来事の話をしながら食事をし
たくさんあった料理は赤井さんが全て平らげてくれて…
片付けは赤井さんがやってくれるそうで
私はお言葉に甘え、お風呂に入ることにした。
その後はきっと…
久しぶりに赤井さんと肌を重ねる…よね…?
『…。』
そう考えるとすごく恥ずかしいけど
入念に体を洗い、髪を乾かしてからリビングに戻った。