• テキストサイズ

《赤井夢》Happiness{R18}

第39章 復仇


「イアンに幼い子供が2人いる事も分かっていた…
俺達は彼に命を救われて
遺された君達のために何か出来ることはないか考えた。
それは…」


「金、だろ…?」

『え…お金って…?』

「2人が生活に困らない額の金を
FBIからイアンの口座に振り込んだんだ。
君達はそれを彼の生命保険のお金だと思っていたんだろ?」

「…変だと思ったんだ。
毎日カツカツの生活をしていたのに
父さんが生命保険に入ってるなんてな…」



じゃあ赤井さん達FBIは誰も殺してなくて…


2人は復讐する必要なんてなかったんだ…。




ダニエルさんは手に持っていた銃を落とし
地面に膝をついて涙を流していた。


でも…ソフィアさんは……




「う、嘘だよ、そんなの…私達が今日まで生きてこれたのは…
FBIのおかげだって言うの…?」


「それは違う。俺達は金を渡しただけで
生きてこれたのは君達の力だ。」


「っ、黙って!父さんがFBIを守って死んだ…?
そんな話…信じられるわけない!!」

「……残念だが、これが真実なんだ。」


「うるさいうるさい!!父さんの敵は…
絶対に討ってやるんだから!!」


「!ソフィア!!」「っ、美緒!!」



ソフィアさんは私の方へと走ってきて銃口を私の頭に向けた。


『っ…』

「赤井秀一……私は復讐のために
あなたの目の前でこの人を殺してやるって決めてるの。」

「やめろ…これ以上罪を重ねるな。」

「ふっ…もう遅いのよ…
私達は罪のないFBIの捜査官を殺した。
だから最後まで…自分で決めたことはやり遂げる。」



ソフィアさんは赤井さんにそう告げると
視線を私に移し、拳銃の引き金に指を添えていたけど…



彼女の目は今にも泣き出しそうで…
手もカタカタと震えているようだった。




/ 617ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp