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《赤井夢》Happiness{R18}

第39章 復仇








『ん……んん……?!』



目が覚めると、私はパイプ椅子に座っていた。

立ち上がろうとすると
体はロープで椅子に巻きつけられており
足首もロープで縛られているから身動きが取れなかった。

しかも口はガムテープで塞がれていて
声を出す事も出来ず……



自分の置かれている状況に困惑しながら周りを見ると
そこは見覚えのある場所…帝丹小学校の体育館だった。


体育館の上の方にある窓からは西日が差していて
私は体育館の真ん中辺りに座り、その日差しに照らされていた。



キョロキョロと顔を左右に振ってみたけど近くには誰もいなくて…


どうして自分がこんなところにいるのか記憶を辿ってみた。







そうだ……



ソフィアさんと話してたらスタンガンみたいなもので
ビリッとさせられて……




そこまで思い出したところで体育館の扉が開く音と
2人分の足音が聞こえ、人影も見えた。




「若山先生…気が付きました?」



私に声を掛けてきたのはソフィアさん…

もう1人の人物に顔を向けると
ソフィアさんと同じ茶色の瞳…
男性だったけど2人の顔立ちは少し似ていた。




「騒いだりしないなら口元のガムテープ剥がしてやる。」


男性の言葉に2、3度頷くと
ソフィアさんがガムテープを剥がしてくれた。




『ソフィアさん…どうしてこんな事を…?』

「さっき、あなたのスマホに電話がありましたよ。
沖矢 昴……いや、FBI捜査官赤井秀一からね。」

『!!』





何でソフィアさんが赤井さんのことを…?

っていうか何で昴さんが赤井さんだって知ってるの?




『何が目的かは知りませんけど
赤井さんはもう亡くなって…』


「惚けても無駄だ。あの男が死んで
同じ時期にあんたの周りに現れた男を調べたら
沖矢 昴がヒットした。工学部の大学院生らしいが
そんな名前の奴は在籍していなかったしな。」




私にそう話した男性は
とても冷たい眼差しで私を睨んできて…


恐怖で体がビクッと震えてしまった。







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