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《赤井夢》Happiness{R18}

第38章 危機







赤井さんと最後にホテルで会った日から数日経ち…
私はその日から全く赤井さんと連絡を取っていない。



平日に会えない時は時々電話をくれるのに
今はそれすらもない…。



余程大変なことが起きたのか不安になったけど
赤井さんのことだからきっと大丈夫……だよね?







職員室で1人
テストの採点をしながらそんな事を考えていると
外はもう暗くなっていて時刻は夜7時を回っていた。




『…よし、採点終わったしそろそろ帰るか。』




鞄を手に取ってから職員室、そして職員玄関…
校門も施錠してから、私は自宅に向かって歩き出した。



いつもの帰り道を歩いていると
工事中で通れなくなっている歩道に差し掛かった。



「申し訳ありませんが、歩道橋から迂回をお願いします。」

『分かりました…ご苦労様です。』



工事現場の男性に会釈をしてから
普段は利用しない歩道橋の階段を登った。


…少しだけ遠回りだけど仕方ないよね。



そして歩道橋の通路を歩き
階段を降り始めて半分くらいの場所に立った時…





『え……、…っ!!』




甘い香りがしたと思ったら私は誰かに背中を押されて…
体が宙に浮く感覚がした後、ゴロゴロと階段から転げ落ちてしまった。




『っ、いった……っ…』



地面に落ちたところで階段の方を見ると
私を押したと思われる人が立っていて…

その人はすぐに走り去ってしまった。




「っ、おい!誰か階段から落ちたぞ!!」
「きゅ、救急車呼ばないと!!」
「大丈夫ですか!?」



近くにいた通行人が
階段から落ちた私の元に群がっているのは分かったけど…



少しだけ頭を打ったようで、私はそのまま気を失ってしまった。











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