第38章 危機
「分かりました!
赤井さんに倒れられたら自分達も困るので
ちゃんと見張っておきます。」
『ふふっ、よろしくお願いします。』
キャメルさんとこんな話をしていのが
赤井さんにバレたら呆れられそうだけど
あの人にはいつも元気でいて欲しいから…
自宅まで送ってもらいながらそんな話をしていると
あっという間に私のアパートに到着した。
キャメルさんにお礼を伝えてから車を降り
車が去るのを見送ってから部屋に向かったけど…
冷凍するつもりだった食パンを全て使い切ったから
部屋には入らず、そのまま歩いて近くのスーパーへ買い物に行くことにした。
ーーー…
いくつかの食材を買い終えてアパートに向かう私は
早くまた赤井さんに会いたいから
FBIの人達が追ってる事件が早く解決するといいな、と祈っていた。
そして、買い物袋を抱えながら道路を歩いている時…
なんだか誰かに見られている気がして、私は後ろをパッと振り返った。
『…気のせい、かな?』
振り返るとそこには誰もいなくて…
でもストーカーの時のような恐怖を感じる視線じゃなかった。
気にしない事にして再び歩き出したけど…
ガシャン!!
『っ、うわ!』
私の真上から空の植木鉢が落ちてきて
幸いな事に私には当たらなかったけど
もう少しで頭の上に落ちてしまうところだった。
上を見ると、そこは商業ビルで
どこかの窓から何かの拍子に鉢が落ちちゃったのかもしれない。
とりあえず割れた鉢をそのままにしておくのも危ないから
割れた破片を拾い、私は再び家に向かって歩き出した。
『この前は車に轢かれそうになったし…
なんか嫌な霊でもついちゃったのかなぁ…』
自分の不幸を残念に思いながらため息をついた後は
何事もなく自宅へ帰ってこれた。