第38章 危機
『冷凍する用の食パン
昨日の学校帰りにたくさん買っておいてよかった〜。』
大体2斤くらいある食パンを使って
サンドイッチを作ろうと思い、私はエプロンを身につけた。
『んー…具材はベーコンとトマトとレタス…
あ、昨日仕込んでおいたローストビーフも使おう。
あとはチーズとハムを合わせてもいいかな。』
数種類の具材を切り、食パンに挟んでいくと
そこそこの量のサンドイッチが出来上がった。
少し多い気がしたけど
キャメルさんにも食べて貰えばいいかなって思って
大きめの箱型バスケットにラップとシートを敷いて
丁寧にサンドイッチを詰めた。
なんとかキャメルさんが迎えに来てくれる前に出来上がり、準備を終えたちょうどいいタイミングでインターホンが鳴った。
荷物を持って玄関から出るとキャメルさんが立っていて
車まで案内してもらい、私は助手席に乗り込んだ。
『すみませんキャメルさん。
お仕事で忙しいのにわざわざ私の家まで来て頂いて…』
「いえ!赤井さんの頼みですからね!
それより美緒さん、荷物が少し多いようですが…
タブレット以外にも何か頼まれていたんですか?」
『これは差し入れです。でもちょっと作り過ぎたので
キャメルさんもよかったら食べて下さいね。』
「え…いいんですか!?ありがとうございます!」
キャメルさんも仕事が忙しいらしく
最近はまともに食事を取れない日が続いていたらしい。
でも赤井さんは他の捜査官よりもっと寝てないし
食事もそんなに取っていないと聞いた。
…いつか体を壊すんじゃないか心配になったけど
話を聞く限りでは一応元気に仕事をしているらしい。