第35章 水着 ✴︎
赤井さんは今日夜まで仕事だって言っていたから
スマホを見ても連絡は何も来ていなくて
とりあえずアパートに帰ってきたことだけをメールで報告しておいた。
『そういえば…
江戸川くんは赤井さんに何を送ったんだろう…』
園子ちゃんに命令されて
嫌々メール送ってたみたいだったけど…
まぁ…大した事じゃないよね…?
また今度会えた時に聞けばいっか。
私はそれ以上は考えるのをやめて晩ご飯の支度に取り掛かった。
…まさか江戸川くんが送ったのが私の写真だったなんて
そんなの想像できるわけがなかった。
ーーーーー…
『ふーっ…さっぱりしたー。』
いつもより少しお風呂に浸かりすぎて
熱った体を冷ますため、バスタオルを体に巻いた状態で
私はキッチンで水を飲み喉を潤した。
そんな時……
ピンポーン
水を飲み終えると同時にインターホンが鳴り
時刻を見ると夜の9時過ぎ…。
『…こんな時間に誰だろう?』
夜の遅い時間だから少し怖くて
恐る恐るインターホンのモニターを覗くと、
そこには昴さんが映っていた。
『え…赤井さん…?どうしたんだろう…』
お風呂上がりでバスタオルしか身に付けていないけど…
外で待たせるのも悪いから
私はそのまま玄関に向かい鍵を開けた。
するとすぐにドアの取手が動き
昴さんは扉を開けて中へ入り、私の姿を見て驚いていた。
「っ、お前…なんて格好してるんだ…」
『す、すみません…、お風呂に入ってて
お待たせするのも悪いと思いまして…。
すぐ着替えて来ますから…』
「いや、その前に聞きたい事がある。」
『へっ…?ちょ、ちょっと!赤井さん…!?』
部屋に上がった赤井さんは
私の手を取って寝室の方へと向かった。
そして私をベットに座らせると
ポケットからスマホを取り出して操作した後
その画面を私に見せてきた。