第34章 水泳
翌朝ー…
目が覚めると何も服を着ていないままの私は
赤井さんに抱き締められていて…
目の前には私と同じように何も服を着ていない赤井さんの胸元が視界に入った。
そして思い出すのは昨日の夜のこと…
激しく赤井さんに求められたせいで
私はまた意識を飛ばしちゃったみたい…。
『…。』
この人は本当に手加減、というものを知らないのかな…
気持ちよさそうに眠っている赤井さんの頬を
せめてもの仕返しでムニッとつねると
彼の目がパチッと開いた。
「……痛いな。」
『私は誰かさんのせいで体が辛いです。』
「ん…悪い…」
素直に謝ってくれたのでつねった頬から手を離すと
ちゅっ、と優しくキスをされた。
「情けないと思われるかもしれないが…
美緒の事が好き過ぎていつも暴走してしまうんだ。」
…やっぱりこの人ずるい!!
そんな風に言われたら文句言えないじゃん!
『うー…』
「美緒…頼むからそんなに怒らないでくれ。」
『もう…怒ってないですよ…
私も赤井さんが好き過ぎておかしくなりそうなだけです。』
普段クールな赤井さんが
私を求める時はいつも余裕が無いのは知っているし
全身で好きって気持ちを伝えられているようで…
体は辛いけどすごく幸せなんだから。
「…。」
『?赤井さん?』
寝転がったまま無言の赤井さんの顔を見ようとすると
ギュッと引き寄せられて胸板に押しつけられた。
「お前って奴は本当に…」
『え…?なんですか?』
「あまり可愛い事を言わないでくれ…
朝から襲いたくなる。」
えーっと……
別に言ってないですよね…!?
赤井さんと同じ事しか言ってないはずなんですが!?
『お、襲われたら出掛けれなくなります…』
「分かってる…だからそれ以上俺を煽るな。」
…私は煽ってもいません!!
しばらくベットの中にいたまま
2人でゴロゴロしたところで、赤井さんは先に起き上がった。