第6章 正体
朝食を先に食べているところで
ヨーコちゃんは1人の女性と共に食堂へやってきた。
『うわぁ…水無怜奈だ…!本物だ!』
「ああ…日曜夜のニュース番組で見たことがあるな。」
どうやらヨーコちゃんが毛利探偵に会わせたい人はこの人だったようで、何か困っていることがあるらしく、相談したかったみたい。
どんな大事件かと思ったが、話を聞くと
それはピンポンダッシュに悩まされているという内容だった。
「いつも土曜の早朝にされるので
この前犯人を捕まえようとドアの前で待ち構えて
インターホンが鳴ってからすぐドアを開けたんですけど…
人っこ1人いなかったんです。それ以来、ドアを開けるのが怖くなってしまって…。」
…そりゃあ怖いよ。
私も1人暮らししてるから
もし同じ目に遭ったら間違いなくビビってしまうだろう…
「そのピンポンダッシュって
水無さんが住んでる所でされてるの?」
「ええ、杯戸町のマンションよ。」
江戸川君がそのように尋ね、
ヨーコちゃんから毛利探偵に家を調べてもらったら?と勧められていた水無さん。
私も何となく気になってしまって一緒について行くことにした。
…アナウンサーの自宅ってどんな所か興味あるしね。