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《赤井夢》Happiness{R18}

第30章 救済




「観覧車の車軸から…無数のコードが伸びてる!」

『本当だ。
あそこの消火栓に繋がってるみたいだけど…』

「っ、まさかあれは…!」




江戸川くんはハッとした顔をすると
コードが集まっている消火栓の方へと向かい、私も彼の後を追いかけた。




そして消火栓の扉からではなく
側面から中を確認した江戸川くんが見つけたのは…




「やっぱり…!この中に起爆装置がある!」

『え………えぇ!?じゃあ観覧車についてるのは…
爆弾って事!?』



 
嘘でしょ!?
もし爆発しちゃったら中にいる人達が…!




「先生、ここには頼りになるあの人が来てるはずだから
早くこの事を知らせに行こう!」



え……あの人って……

私にそう言うって事はまさか……






『うそ…赤井さん…ここにいるの…?』




私の言葉に頷いた江戸川くんは
スマホを取り出して赤井さんに電話をかけているようだった。


しかし電話は繋がらなくて…
2人で階段を上り、上に向かって走っていると
1番上の通路に人影が2人いるのが見えた。






「っ、あそこか!赤井さんともう1人…誰かいる!」

『!!ちょっと…あの金髪って……っ、安室さん!?.』





なんであの人もこんなところにいるの!?


…っていうかあの2人
なんであんな所で殴り合いの喧嘩してるの!?

すごい鈍い音が響いてるんだけど!?





「早く2人を止めないと…!」

『…江戸川くん、私今から大きい声出すから
ちょっと耳、塞いでて。』

「え…あ、うん…」





彼が耳を塞いだのを確認した後
私は息をすーっと吸って大声を出した。






『こらーーーーー!!そこの2人!!
喧嘩してる場合じゃないでしょ!!!!』


「「っ!?!?」」





私の声に驚いた2人は手すりから身を乗り出し
私と江戸川くんがいる下の通路を覗いてきた。






『爆弾が仕掛けられてるの!!
何とかしないとみんな死んじゃうんだから
早く降りてきてなんとかして下さい!!』





思い切り大声を出したせいで肩で息をしている私を
江戸川くんはまるで恐ろしいものを見るような目で私を見ていた。





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