• テキストサイズ

《赤井夢》Happiness{R18}

第29章 記憶




高木刑事に連れられて
みんなと一緒に病院の出口に向かって歩き出すと
先程見た公安の風見刑事さんと通路ですれ違った。



待って…



公安ってことは…


安室さんのこと何か知ってるかも…!





『ごめんみんな、私トイレ行ってくるから
先に病院の入り口に行っててくれないかな?』

「「「はーい!」」」




返事をしてくれた子供達と高木刑事に会釈をして
私は風見刑事の後を走って追いかけた。




『あのっ…!待ってください!』

「…?なにか…?」


『えっと…公安の方って言ってましたよね…?
安室透さん、って…今どうしてるかご存知ですか?』

「…申し訳ありませんが、
その人の名前には聞き覚えがありません。」


『そう…ですか…』


ってことは安室透は偽名なのかな…





全くあの人は…!

ポアロの女性店員の人に心配かけてるから
せめて連絡くらいしてあげればいいのに…!


『すみません…
先程の名前の人が公安にいるって聞いた事があったので…』

「…そうなんですか。」

『もし…安室さんの事を知ってる人がいたら…
あまり心配かけさせないで下さいって伝えて欲しいです。
…お忙しいところ、失礼しました。』




風見さんにペコっと頭を下げた後
子供達が待っている病院の入り口に向かった。



そしてそこには先ほど女性と別れる時の
寂しそうな顔とは全く異なる…とても明るい表情をした子供達がいた。



『お待たせみんな、何かいいことでもあったの?』

「あっ!先生!!」
「今からみんなで…!」
「東都水族館に行くぞー!」




……。





…はい…?





これから行っても夜になるし
さすがにもう入館出来ないんじゃ…?




「さっき、園子お姉さんに電話したんです。
東都水族館には鈴木財閥の資本が入っているので
特別に僕達を入れてくれるそうです!」


『えぇ!?園子ちゃんって鈴木財閥の人だったの!?』


私でも知ってる大財閥…!!
まさかこんな身近にそんなお嬢様がいたなんて…!!



/ 617ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp