第29章 記憶
翌朝ー…
朝早くに目覚めた私は二度寝しようと思ってもなかなか眠れず…
赤井さんと会えなくなってしまったので
特にやる事を決めていなかった休日…。
朝食を済ませ、一通り家の掃除を終えてから何をして過ごそうか考えていると、机に置いていた私のスマホが着信した。
『はい、もしもし?』
「先生、朝早くからごめんね。」
『ううん、大丈夫。もう起きてたから。』
電話は江戸川くんからかかってきたもので
私に頼みがあると言ってきた。
「実は今日博士達と
リニューアルした東都水族館に行く予定なんだけど…」
『そういえばみんなで楽しそうに学校で話してたね。」
「あぁ…
それで引率者の博士が食べ過ぎで腹壊しちゃってさ…
今日子供達を連れて出かけるのは無理になっちまって…」
…なるほど。
それで私に電話をかけてきたんだ。
「毛利のおっちゃんは寝ててまだ起きないし
蘭姉ちゃんも予定があるみたいでさ…。」
赤井さん…
じゃなくて昴さんも仕事で家に帰ってないしねー…。
『みんなを連れて東都水族館に行けばいいのかな?』
「お願いできる?
あいつら若山先生なら連れてってくれるはずだって
めちゃめちゃ期待してんだよ…」
なんだかそれはそれで阿笠さんに悪い気がするけど…
『分かった。
でも私、車は持ってないから電車で行く事しかできないけど
それでもいいかな?』
「もちろん。
電車での行き方は灰原が調べてくれてるから…
今から30分後に米花駅に待ち合わせでもいい?」
『了解。じゃあまたあとでね。』
暇してたから丁度いい用事ができて良かった〜。
すぐに出かける準備を済ませて米花駅に向かい
子供達と合流して私達は東都水族館を訪れた。