第28章 真相 ✴︎
「キャメル…お前美緒に手を出す気だったのか?」
「て、手を出すなんて…とんでもない!!
ただ赤井さんが死んで美緒さんが落ち込んでいたようなので、元気付けようと思っただけで…!」
「そうか……バーボンにも伝えたが
こいつは俺の女だ。絶対に手を出すな。」
そう言いながらグッと私の方を抱き寄せた赤井さん。
……嬉しいけど人前ですってば!
『あれ?ちょっと待ってください。
赤井さん、いつ安室さんにそんなこと言ったんですか?』
「あの男がこの屋敷に来た時、電話で話してただろう?
その電話の相手が俺だ。」
ああ…そういえばなんかこそこそ電話してた気がする。
まさかあの時に私のことも話してたなんて…
「シュウね、もし美緒に手を出したら
あの男に殺しに行くって言ってたわよ〜?
あんな風に嫉妬するシュウ初めてみたわ。」
『!?』
そ、そんなことまで安室さんに言ったの!?
しかもこの2人の前で…!?
「キャメル…俺はお前を信用しているが
美緒に手を出したら相手がお前でも容赦しないからな。」
「は、はいっ!分かってます!!
赤井さんの恋人に手を出すなどと言う事は絶対にしません!」
…赤井さんが私のことを思ってくれているのは分かるけど
2人の前で
こんなにもハッキリと愛情丸出しなのは恥ずかしいって!
『うぅ…赤井さん…恥ずかしくて死にそうです…』
「お前顔真っ赤だぞ?」
誰のせいだと思ってるの!?
ジョディさんとキャメルさんが2人とも呆れ顔で見てますけど!?
「…お二人って本当に仲が良いんですね。」
「充分見せつけられたからそろそろ本題に入るけど…
何度も尾行がいないか確認させて
私達をここへ呼んだのはなぜ?
上達した変装術を見せたかったわけじゃないんでしょ?」
ジョディさんがそう言うと、赤井さんの顔つきが変わり
懐からスマホを取り出していた。