第28章 真相 ✴︎
『んっ…!あ、あかいさ……んぁッ』
まずい…この流れはきっと…
「美緒…抱きたい。」
そう言いながらベットに押し倒されて
赤井さんは私の上に跨って来た。
…やっぱりスイッチ入っちゃって襲う気だ!
『だっ、だめです赤井さん!私もう起きないと…!』
「…まだ6時過ぎじゃないか。問題ないだろう。」
『いや、そうじゃなくて…!
私、優作さんに朝ごはん作るって約束してるんです!』
「……はぁ、それは仕方ないな。」
赤井さんはそう呟いた後
私の上から退いてくれてベットを降りた。
よ、よかった……朝から赤井さんに襲われてたら
また当分起き上がれなくなるところだった…!
ホッと安心して私もベットから起き上がり
隣の部屋へ着替えを取りに行こうとすると
赤井さんは立ち上がった私をギュッと抱きしめて来た。
「今は我慢するが
後でたっぷり可愛がってやるからな…覚悟しておけ。」
…私の命は今日で尽きてしまうかもしれない。
その発言のせいで顔が真っ赤になった私を見て
赤井さんはしばらく笑っていた。
朝からそんな甘々なやり取りを終えて
2人で朝食の支度をしていると、優作さんがキッチンに入って来た。
『優作さん、おはようございます。』
「おはよう、美緒さん。いい匂いがするね。」
『今朝は和食にしてみました。もうすぐ出来ますからね!』
ご飯とお味噌汁、焼き魚と卵焼き、お浸しを
ダイニングテーブルの上に置き、3人で朝食を食べた。
「このお味噌汁、とても美味しいね。」
『ありがとうございます。
昆布と鰹節でとった出汁を使ってるんですよ。』
「朝からそれはかなり手間だったんじゃ…?」
『いえ、全然。
赤井さんも手伝ってくれましたから。』
3人で世間話をしながら朝食を終えて
赤井さんと優作さんは2人で話があるそうで
書斎の方に行き、私はその間食器の片付けと掃除をした。
数時間経った後、
2人揃ってリビングへと戻って来たけど
優作さんは有希子さんを迎えに空港まで行くそうで
工藤邸は私と赤井さんの2人きりになった。