第28章 真相 ✴︎
私は寝転がった体勢から体を起こして
赤井さんの方を向きベットの上で正座をした。
赤井さんも私に合わせて体を起こしてくれて
私を見つめていた。
『確かに不安です、昨日もすっごく不安でしたから…
耐えられるかって聞かれると、正直わかりません。』
「…そうか。」
『でも私は…
赤井さんが怪我をしても、命の危険に晒されたとしても…
必ず私の元へ帰って来てくれるって信じています。』
「美緒…」
『もう二度と私を離さないって約束してくれましたよね?
だから…赤井さんが帰ってきてくれるまで
私はどれだけでも待てますよ。』
その約束がある限り
私はずっと赤井さんのことを信じて待てる…
嘘偽りのない自分の本音を赤井さんに伝えると
赤井さんは驚いた顔をした後、大きなため息をついていた。
『え…!?た、ため息!?
私何か変な事言いました…?
ひょっとして…図々しかったですか!?』
1人でワタワタしながらそう話すと
赤井さんは私の腕を引っ張りキツく抱きしめて来た。
『っ、赤井さん?』
「お前は本当に…なぜそんなに純粋なんだ…
どうしてそこまで…俺の事を信じてくれるんだ?」
『?赤井さんが好きだからに決まってるじゃないですか。
それ以外に理由なんてありませんよ。』
好きな人の事を信じるのは当然…
というか当たり前のことなんだけどな。
「……美緒には敵わないな…」
『私…赤井さんより弱いですけど…』
「馬鹿…力の問題じゃない。」
じゃあ…どういう問題なの…?
よく分からなくて頭を捻って考えていると
赤井さんは私の体を離して、綺麗な瞳で私を真っ直ぐに見つめた。
「お前のさっきの言葉で
俺は心臓を撃ち抜かれた気分だよ…こんなの初めてだ。」
『へっ…?だ、大丈夫ですか…?』
「美緒がこの先もずっとそばに居てくれるなら大丈夫だ。」
『なんだ、それなら問題ないですね。』
ニコニコしながらそう答えると
赤井さんは急に私の後頭部に手を回して来て
グッと引き寄せると熱いキスを浴びせてきた。