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《赤井夢》Happiness{R18}

第27章 緋色 ✴︎




「…そういえば、
あなた赤井が親しくしていた女に近付いたんでしょ?
どうだったの?」

「あぁ…あなたが教えてくれた
若山 美緒という女性ですよね?
残念ながら彼女は何も知らないようでしたよ。」




何度か美緒さんと接して分かったが
あの人は本当にただの一般人で…


絶対に組織のいざこざに巻き込んではいけない…
組織の連中に目を付けられる訳にはいかない…

そう思ったんだ。



最初は赤井の事を探る為だけの目的で近づいたのに
彼女の泣いた顔、怒った顔、悲しそうな顔、笑った顔…


どこにでもいそうな一般人の女性なのに
美緒さんの色んな表情を見る度にこの人の事がもっと知りたい…

心の底から僕が守ってやりたいと思うようになっていた。



先程は杯戸小学校で
つい彼女を困らせるような事を言ってしまったが…


自分でもなぜあのような事を言ってしまったのか分からない。


考えるより先に言葉を発していた自分…

この気持ちは……恐らく……




「あなたが赤井の事を調べたいって言うから
協力してあの子の事教えてあげたけど……
もし傷つけたりでもしたら、あなたを容赦なく殺すわよ。」


「…彼女と知り合いなんですか?」

「あなたには関係ないことよ。
でもまぁ…元気そうで安心したわ。」





きっと僕の知らないところで美緒さんとベルモットは会ったことがあるのだろう。


…しかし、人を平気で殺すようなこの女が
なぜ美緒さんには手を出すなと言うのだろうか。



ベルモットにここまで言わせる美緒さん…



彼女は本当に不思議な人だな…。




しかし今は、赤井のことを追い詰める方が先だ。



例え美緒さんが傷つくことになったとしても
あの男だけは……


この手で殺してやらないと気が済まないほど憎くてたまらない。






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