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《赤井夢》Happiness{R18}

第27章 緋色 ✴︎




『そんな…澁谷先生
昨日の夜に電話で話した時は元気だったのに…』

「ちなみにそれは何時頃ですか?」

『えっと…19時半頃だったと思います。
学校の固定電話かけたら澁谷先生が出て下さったんです。』

「19時半ってことは…私が彼女と電話する前ね。」





どうやらジョディさんと澁谷先生は友人関係だったみたいで
昨日は飲みに行く約束をしていたけど
20時前に澁谷先生と電話で話したら
生徒の親と会う予定があるから会えなくなったと言っていたらしい。



『ちなみに、江戸川くんは何でここにいるの?』

「えっ、と…ジョディ先生とドライブしてたら
警察の人から電話があって一緒について来たんだ!」

『?そうなんだ。』


…本当は何か別の用で会ってた感じだね。





そう思っている時、
昨夜澁谷先生が会う予定だった2人の生徒の保護者が職員室に入って来た。



1人は生徒の母親で
自分の息子を誘惑しないでと忠告しに来たとのこと。
その息子さんが澁谷先生と結婚するとか言っていたらしいから…。


もう1人の保護者は男性で、
澁谷先生に文句を言いに来たとのことだった。
その理由は、自分の娘の字が汚いからテストの採点の際
正解から不正解にしたことに腹を立てていた。


でもこの男性が来た頃には学校の門が閉まってて
彼女に会えなかったと証言していた。



『あのー…私、澁谷先生とは何度かお会いしましたけど
そんな理不尽な採点をするような先生じゃないですよ?』



澁谷先生がどんな生徒にも平等に接しているのを見た事があるし、それは間違いない。



でも、私の言い分が気に入らなかったのか
保護者の男性は私の方へと向かって歩いて来て
私の両肩を強く掴んで揺さぶって来た。


「だったら娘の答案用紙見せてやろうか!?あぁ!?」

『っ、いたっ!』

「ちょっと!やめなさいよ!!」



掴まれた肩の痛みに顔を歪めていると
横から誰かの腕が伸びて来て、私の肩を掴んでいた男性の腕を捻り上げていた。







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