第4章 熊猫
『…ごめんみんな。やっぱり私先に帰るね?
さすがに今日出会った人に奢ってもらうのなんて悪いから、あの人追いかけて断ってくる!』
「「「えー!?」」」
『本当にごめん!じゃあまた学校でね!』
私は残念がる子供達に頭を下げて、
ジェイムズさんが歩いて行った方に向かって走り出した。
『えーっと確か…
コインパーキングならこっちにあったはず…』
キョロキョロと辺りを見渡していると
ジェームズさんの姿を見つけた…けど…
彼はコートを着た男2人と狭い通路の奥に消えていった。
急いで追いかけると
彼はパトカーに無理矢理乗せられているところだった。
『あのー……その人私の連れなんですが
何かあったんですか…?』
「!?」
「…ちっ!!」
刑事さんらしき人に恐る恐る尋ね
大きな舌打ちをされたと思ったら、もう1人の男の刑事さんに後ろから殴られ、私は地面に倒れた。
『っ、な…に……』
「!!っ、お嬢さん!!」
ジェイムズさんが私を呼ぶ声が聞こえたけど
頭動かして見ると、車はすでに立ち去ってしまった。
なんなの…あの2人…
ジェイムズさん……
誰か……
早く警察…呼ばないと…
頭では分かってるのに
殴られたことによって意識を保っていられなかった私は地面に横たわったまま気を失ってしまった。