第23章 信用
『っ、あ、あかいさん…?』
「昼までには戻って来い。
もう少しお前と一緒にいたいからな。」
『〜〜〜っ』
な、なんでこの人はこんなにかっこいいの!?
キスに加えて甘いセリフに優しい笑顔……
完全に心臓を撃ち抜かれてしまった私は
ふらふらした足取りで玄関から外に出ると
江戸川くんはまるで私がここにいるのを分かっていたような顔つきをしていた。
「ごめんね、先生。
早く話したくて迎えに来ちゃった。」
『ううん。寧ろ来てくれてよかったよ。
あのままあの人と一緒にいたら多分私死んでたから。』
「…うん?」
言っている意味が分かって無さそうな江戸川くんと共に
お隣の阿笠博士の家に行き、灰原さんと江戸川くん、
そして阿笠さんの4人で話をすることになった。
私は先ほど赤井さんに話した事を同じように彼らにも説明し、すごく驚いてたけど…
彼らは赤井さんと同じようにすぐに信じてくれた。
『今まで黙っててごめんなさい…
話してもきっと信じてもらえないと思ってたから…』
「謝らなくても大丈夫だよ!
僕の方こそごめんね?
先生のこと組織の仲間だって疑ったりして…」
江戸川くんのその言葉に灰原さんは反応し
彼をキッと睨みつけていた。
「ちょっと工藤くん!バスジャック事件の時、
先生に助けてもらったの忘れたの!?
それにもし組織の人間だったら、あなたなら気づけるでしょ!?」
「わーってるよ…
ジョディ先生からも若山先生は悪い人じゃないって聞いたから、それ以降は疑ってねーって…」
ジョディさんってやっぱりいい人だなぁ…
今度お礼言わないと。