第22章 極秘 ✴︎
side 赤井
先程まで体を重ねていた美緒は
容赦なく攻めたせいで疲れて眠ってしまった。
自分の後処理等をしてから、
眠っている美緒の横に寝転がり
頬を撫でて、顔がよく見えるように顔にかかっていた髪を耳にかけた。
「やはり…お前にはバレてしまったな。」
沖矢昴の正体が俺だと美緒にバレるのは
時間の問題だと思っていた。
時々疑いを含んだ視線で沖矢昴を見ていたからな。
自分からバラすつもりはなかったが
コイツの近くにいることで自分の気持ちが抑えれなくなってきていたし、いつかはこうなるだろうと思っていた。
今までずっと側にいて簡単に触れられる距離にいたのに
美緒に触れられないのが苦しかった。
本人にも伝えたが、ずっと美緒に触れたかった…
今は手を伸ばせば届く距離にいて…
俺はとてつもない幸せを感じた。
美緒は俺と体を重ねている時も
俺が生きていて良かったと嬉しそうに口にしていて…
あの時の美緒の表情を見た瞬間
心の底から愛しさが込み上げてきて、
コイツの負担も考えずに本能のまま抱いてしまった。
美緒は結局、
眠る前まで一度も俺に文句を言わなかったな…
俺が生きていたと話した以上
これから話し合わなければならないことがいくつかある。
だが今は…
何も考えずにただ美緒の温もりを感じていたい。
気持ちよさそうに眠っている美緒に布団をかけて
俺も目を閉じ、彼女を抱き締めながら眠りについた。
そして、深い眠りにつく前に心の中で呟いた。
美緒…
ずっと俺を想っていてくれて…ありがとう。