第18章 釣魚
「すみませんが美緒さん。
コナン君の言う通りに警察を呼んでもらって下さい。」
『あ…はい!わかりました!』
2人に言われた通りに船に戻り漁師さんに警察を呼んでもらい、しばらくすると警察の方々が到着し現場検証をしていた。
「死因は脱水死か…
3日以上前から飲まず食わずだったみてーだな。」
亡くなった女性の遺体を調べている警部さんは
どうやら江戸川くんと知り合いのようで
神奈川県警の横溝さん、というらしい。
「ウェットスーツを着てるし
そばにはタンクとレギュレーターがあることからダイバーなんだろうが…この女の口には口紅がついているにも関わらず、レギュラーターにはそれがない。
つーことは、この女が死んだ頃を見計らって
レギュレーターをすり替えそのまま逃げた輩がいる…
殺人事件だと思って俺達警察を呼んだってわけか?」
「えぇ。その通りです。」
警察の人が来る前に江戸川くんと昴さんが
私達に説明してくれたことと全く同じ事を言っている警部さん。
2人の頭の良さに感心していると
先程私達に声を掛けて来た3人の男の若者達がクルーザーで近づいて来た。
被害者の女性は赤峰光里さんといい
金融会社社長の一人娘だそうで…
その若者達はその女性とダイビング仲間だったみたいだ。
警部さんが詳しく話を聞いたところ
被害者の女性は3日前から行方不明だったらしく
3人の元にメールが届いていたから捜索願は出さなかったと言っていた。
「前にも似たようなことがあって
その時は警察に捜索願を出したんだけどよ…
メールしたのに大騒ぎするなってすげぇ怒られたんだよ。」
「だから今回は何もせずにしばらく待ってたんスけど…」
「さすがに2日も連絡がねーからこうやって探しに来たってわけだ。」
その3人の男性達は
お嬢様である光里さんのクルーザーを使えば
好きなポイントで潜れるし豪華な食事にありつけるから彼女の取り巻きになったそうだ。